こんにちは。bravesoft クリエイティブ本部です。
AIが身近になり、開発の現場でもAIを活用する機会が増えています。
原因を調べてもらう。
実装方法を考えてもらう。
コードを書いてもらう。
レビューしてもらう。
できることが増えているからこそ、「AIを使っているか」だけではなく、「AIにどう指示するか」によっても、得られるアウトプットは変わってきます。
そこでbravesoftのクリエイティブ本部エンジニアリング2部では、普段それぞれがどのようにAIへ指示しているのかを持ち寄り、比較する「AIプロンプト勉強会」を実施しました。
今回は、そこで見えてきたAI活用の工夫をご紹介します。
同じバグに対して、10人はどうAIへ指示した?
今回のAIプロンプト勉強会では、同じ1通の指摘に対して、それぞれがどのようなプロンプトを入力するのかを比較しました。
集まったのは、1人あたり5ラリーのやり取りを想定して書き出した、90枚を超える付箋。
同じ状況からスタートしていても、並べてみるとAIへの指示には共通する部分と、それぞれならではの工夫があることが見えてきました。
多くの人が自然と行っていた使い方だけでなく、「そんな聞き方もあるのか」と、他のメンバーも取り入れたくなる工夫も見つかりました。

10人のプロンプトから見えた、AIへの「伝え方」
「短くして」ではなく、「誰向けか」を指定する
特に参加者の回答が揃ったのが、AIから専門用語の多い説明が返ってきた場面です。
10人中9人が行っていたのは、単純に「短くして」と指示することではありませんでした。
「中学生でもわかるように」
「PM・ディレクター・非エンジニアにもわかるように」
「素人でもわかる言葉で」
など、説明を読む人を指定していたのです。
さらに、「図解して」「HTMLで」「Slackに貼れるように」と、回答をどのように使うのかまで指定するプロンプトもありました。
AIから回答をもらうだけでなく、その回答を誰が、どこで使うのかまで伝える。
実務の中でAIを活用するうえでの、一つの工夫が見えてきました。

一次情報は、加工せずにそのまま渡す
もう一つ共通していたのが、AIに渡す情報です。
8人が行っていたのが、指摘メールを一次情報のままAIへ渡すこと。
要約してから渡すのではなく、元の情報をそのまま共有したうえで、
「最初から原因を決めつけないで」
「確認できなければ、判断できないと正直に言って」
「まだコードは変更しないで」
といった条件を加えるプロンプトもありました。
人が先に要約すると、その時点で自分の解釈が入ってしまう可能性があります。
まずは一次情報を渡し、AIから答えを引き出すだけでなく、「どのように調べてもらうか」まで指定することも、今回見えてきたポイントの一つでした。
AIに「直して」で終わらせない
今回の結果で特に印象的だったのが、AIから原因と対策が提示されても、「じゃあ直して」とそのまま進んだ人が0人だったことです。
5人が影響範囲を洗い出させ、4人が修正前にテストケースを確認していました。
ほかにも、
「既存仕様と矛盾していないか」
「対策ごとの実装工数はどのくらいか」
「原因と対策は本当に正しいのか」
といった観点から、AIの回答をさらに確認するプロンプトが見られました。
実装へ進んだ後も同様です。
4人がブランチやworktreeの切り方を指定し、3人がコードを書く前に実装プランを説明させ、3人がPRドラフトの作成まで指示していました。
つまり、単に「この問題を直してください」と伝えるだけではなく、「どのように作業し、どの状態になったら受け取れるのか」まで伝えていたのです。
そして、AIが「修正完了しました」と答えた後もそこで終わりません。
5人が影響範囲やデグレをもう一度確認し、3人は別のAIや別セッションを使ってレビューしていました。
「敵対的にレビューして」
「本当に修正として合っている?」
と、あえて疑うような指示を出す人もいました。
AIに任せられる範囲が増えても、AIが出した答えをそのまま正解とせず、別の視点を入れて確かめる。
AIを活用して開発を速くするだけではなく、品質を確かめながら進めるための工夫が見えてきました。

AIの使い方も、チームでアップデートする
5周分のプロンプトを集計すると、参加者に共通して見られた工夫は7つありました。
- 一次情報は、加工せずに丸ごと渡す
- 「誰向けか」を指定する
- コードを触らせる前に、一度止める
- 影響範囲とテストケースを、直す前に出させる
- 受け取り方まで指示に入れる
- 確認は、別のAI/別セッションに投げる
- 肯定ではなく、反論・採点を求める

一方で、全員が同じ使い方をしていたわけではありません。
「敵対的にレビューして」と指示する。
デバッグ用のログを入れるときに、削除まであらかじめ指示する。
lintや型チェックで使用するコマンドまで具体的に伝える。
一人だけが使っていたこうした工夫も、共有することで他のメンバーが取り入れられる知見になります。
さらに、今回見つかった工夫をその場限りにせず、共通して使われていた方法をCLAUDE.mdへ移したり、よく使う指示をコマンド化したりすることも次のアクションとして挙げられています。
個人のAI活用におけるベストプラクティスを属人化させず、組織内でノウハウを共有・標準化することにより、開発プロセス全体の底上げと効率化を推進します。
bravesoftでは、こうした取り組みを通して、AIを活用した開発の進め方そのものもアップデートしています。
おわりに
AIを活用することで、開発をより効率的に進められる場面は増えています。
一方で今回のAIプロンプト勉強会からも、同じAIを使っていても、どのような情報を渡し、何を確認し、どこまで任せるのかによって、得られるアウトプットは変わることが見えてきました。
bravesoftでは、AIをはじめとした新しい技術も取り入れながら、より良いプロダクトを届けるための開発のあり方を日々模索しています。
「AIを活用したサービスを作ってみたいけれど、どう取り入れればいいかわからない」
「開発期間やコストを抑えながら、サービスならではの部分にはこだわりたい」
「まだ要件は固まっていないけれど、実現方法から相談したい」
そんな段階でも、お気軽にご相談ください。
アプリやWebサービスの企画・開発について、実現したいことや現在抱えている課題を伺いながら、一緒に整理していきます。
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