—「TAMIYA PASSPORT」開発のきっかけは何ですか？
2012年のミニ四駆大規模レースイベント「ジャパンカップ」の復活です。これを機に、イベントへの参加者が急増。当初は来場者も予測範囲内だったため、イベント当日に来場者を受け付ける方式で運営していました。しかし、イベントの認知が広まるにつれて参加者が急増。近年では「始発で来場しないと出場できないかも…」ということで、早朝からお客様が数千人並んでしまったり、終了時間が日没後になる…といった状況になりまして。多くの参加者が楽しんで下さるのはありがたい一方、休日に早朝から並ぶのは参加者の負担が大きいですし、運営上の安全性なども考慮すると、何とか解決できないものか、と。
—そうなんですね。では数あるアプリ開発会社からなぜブレイブソフトを選んで下さったのでしょうか
見本市などの大規模会場向けのアプリ開発実績と、「Bluetoothビーコン」運用のノウハウです。開発実績はもちろんですが、今回とくに重視したのはBluetoothビーコン。携帯電話を使った会場での受付処理ではQRコードを使うのが一般的ですが、普及率が高い一方で、コードの撮影にどうしても時間がかかります。そこで、別の選択肢として、一度に多数の方の受付処理を行えるBluetoothビーコンを使用する案が浮上。イベント会場での参加者受付システムの開発実績があり、Bluetoothビーコンにも精通した企業を調査するなかで、御社なら力を貸していただけるかもしれない、ということになりました。
—嬉しいです！ 実際の会場での受付はどのような流れになっているのでしょうか？
事前申し込みが済んでいるイベント参加者は、スマホのBluetoothと位置情報をONにして会場に到着。受付付近でアプリを起動して「チェックイン」ボタンを押すと、自動的にチェックイン完了画面が表示されるので、スマホ画面を受付スタッフに提示していただき、確認が済めば受付完了…というかたちです。
—今日の大会は2,000人以上の方が参加されたとの事ですが、運用面での混乱などはなかったですか？
今回の結果は、予想よりもスムーズにできた、というのが正直な感想です。アプリでは、Bluetoothでのチェックインの予備としてQRコードでの受付機能も実装していただいたのですが、QRコードを使う方のほうが多くて、大行列になったら…という心配はありました。また、Beaconの活用事例もこれだけの規模のものはあまり例がないようなので、現地で不具合がおきたら…といった不安は、当日まで残っていました。しかし、実際には本日の会場ではほとんどの方がBluetoothを使って数秒で受付を完了。受付スタッフへのお問い合わせも全体の3%程度で、そのほとんどがBluetoothや位置情報の設定方法などの、スマホOSの操作に関するものでした。
そして、課題だった朝の行列待ちも、従来比で1/10以下に短縮。受付スタッフによると、久々に参加して下さった方や、アプリ経由で初参加してみた、という方も多かったそうです。
—そう言って頂けて、私たちもホッとしています！
はい。今回、アプリによる事前申し込み方式を導入したことで、参加者が増大するなかで、イベントを継続的に実施するための第一歩が踏み出せたと思います。今後は機能追加などを通じて利便性の向上に取り組んでいきたいと考えていますので、引き続きご協力をお願いします。タミヤでのアプリの活用はスタートしたばかりですが、今後は参加者の動向をもとに、イベント会場選定や開催規模などの検討を進めていきますので、ユーザーの皆様にアプリに触れていただく場面も増えていくでしょう。
全国のホビーファンの皆様が安全・気軽にイベントにご参加いただける環境作りへのサポートを、これからも宜しくお願いします！
—かしこまりました。これからも宜しくお願い致します！
