いきなり手紙が届いた。三宅島の小学校の松本くんからだ。
エンジニアになりたくて、エンジニアの人に会ってみたいとのこと。
こういうのにbravesoftは弱い。半ば強制的に社長の僕が出かけることになった。
その授業はドリームプロジェクトといって、小学生が自分で憧れの人を呼んで授業をしてもらうというひとりの熱血先生の情熱から始まった素敵なプロジェクトだ。
三宅島では先生と飲みながら島の生活を聞いたり、小学生とボケてで盛り上がったり、歌を歌ってもらったりと楽しく過ごした。その時スピーチした内容が、全国の小学生にも伝わればいいなと思ったので、ここにアップする。
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ここに来る前、みんなは小学生に話が通じるの?なんて心配してましたが、僕は小学6年はもう大人だと思ってるので、大人が大人に向けて大人の話をします。
皆さんはきっと不安だと思います。島に生まれて将来都会でやっていけるのか?とかね。
でも、僕はむしろラッキーだと思います。この島には大自然があり温かい人間社会があります。
ところで、iPhoneを作ったのは誰か知ってますか? そうジョブズです。
ジョブズは子供にiPhoneを持たせませんでした。自然や人間から学ぶのが大事だからです。
ちなみに、子供はなぜ遊ぶのか知ってますか?なんで遊びたくなるようにできてるのか?
それは学ぶためです。
子供は遊ぶことで、たとえば水の怖さだったり、火の起こし方だったり、人を傷付ける愚かさだったり、いろんなことを学びます。
なので、思いっきり毎日遊んでください。家でゲームをやるのもいいけど、ほどほどにして自然の中で思いっきり遊んでください。
都会の子は自然がないのでゲームばっかりやってます。でも、ゲームをいくらやっても新しいゲームは創れません。カレーばっかり食べてもカレーやお米や野菜が創れるようにはなりません。
答えは自然のなかにあります。みなさんは答えに囲まれて生きています。チャンスです。ゲームもカレーも自分で作ったほうが楽しいよ。
皆さんは今日、僕の事を見てこう思ったと思います。「楽しそうな人だな」と。
あまりこういう事を言う大人は普段いないかもしれないけど、僕は毎日超楽しいです。つらいこともたくさんあるけどそれも含めて楽しいです。
だから、皆さんにも毎日楽しいと思って生きる人になってほしいです。
じゃあ今から何をしたらいいか? 夢を持ったほうがいいか? どうすれば成功できるか?
さっきそういった質問もあったけど、
なにも考えなくていいです。
20代で社会に出てからが本番です。それまでは適当に勉強とかゲームとか遊んでてください。
そして、20代は本当に重要です。
楽しく生きるためには、20代で何かに打ち込んだり、つくったり、たくさんの挑戦をして、たしかな自分を手に入れる必要があります。
20代からの社会の広さを思えば、10代の頃の悩みなんてなんでもないです。
例えば君の友達で今まで1回も家から出たことなくてウジウジ悩んでる人がいたら、
「とりあえず外に出て学校こいよ」
って思うよね?
社会に出るのはそれ以上のことです。だから考えるのは社会に出てからでいいです。
それで、もし20代でなんにもせずダラダラ過ごしてしまった場合、
30代になってから何かをしようとしても無理です。30代になったら人はあんまり変わりません。
だから20代のときに、本気を出してください。それまでの10代は何もしなくていいです。
今日、一番伝えたかったのはこのことです。
さいごに、1つだけ人生が良くなるコツを教えるとしたら、「手を挙げる」ことです。
これなら今日からでもできるよね?
今回は松本くんが手を挙げたことで僕はここまできました。この場を一番楽しんでいるのは松本くんであり、そして大きな自信にもなり、少しだけ人生が変わったと思います。
まっさきに手を挙げる人には良いことしか起こりません。
来月皆さんは小学校を卒業するらしいですね。
ウジウジしてなんにもしない人生を卒業して、少しでいいので勇気を出して、
手を挙げる人になってください。
それでは終わります。
がんばってね!
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東京に戻ったら、たくさんの手紙が届いた。そのうちのアツい一通をシェアして終わろう。